当社の強み

蓄電池による再エネシステム技術

発電量が変動する再エネの大量導入を支える蓄電池システム

再生可能エネルギー(再エネ)の導入が進む中、再エネの主力である太陽光発電や風力発電には天候や季節で発電量が変動する課題があります。この変動の影響を小さくするため、蓄電池の活⽤が注⽬されています。当社では、再エネ用途に適したサイクル⽤鉛蓄電池(Tuflong LLシリーズ)を中核として、PCS(Power Conditioning Systems)やEMS(Energy Management Systems)などの周辺機器から構成される再エネ蓄電システム(Tuflong LLシステム)を開発、ビルやコンビニ、⼯場などを対象に展開しています。さらに、2025年に上市予定の独自開発のEW-EMSは遠隔監視によって収集された蓄電池の運⽤データの分析結果を活用し、電力コストの最適化と蓄電池の計画的な劣化管理の両立を実現しています。これにより、システムの高信頼化とライフサイクル全体の最適化を実現するとともに、お客様の使用条件に合わせた蓄電システムの設計・設置から運用までワンストップでのソリューション提供を実現しています。

再エネ蓄電システムを構成する要素技術

蓄電システム(蓄電池+ PCS)

Tuflong LLシリーズはサイクル用途での長寿命化を実現する鉛蓄電池であり、エネルギー密度ではリチウムイオン電池に劣りますが、鉛蓄電池が持つ⽔溶性電解液による⾼い安全性と優れたリサイクル性を備えています。Tuflong LLシリーズは2001年の上市以降、⻑寿命‧⾼出⼒化を進め、2026年には⼩型タイプの上市を予定しています。

制御システム・シミュレーション

Tuflong LLシステムは、Tuflong LLシリーズとPCSおよびEMSから構成される再エネ蓄電システムです。EMS(EW-EMS)を活用することで蓄電池を活用して太陽光の発電や電⼒購⼊のタイミングと消費のタイミングをずらすことでピークカットを実現し、電⼒コストを削減できます。また、本システムの設置にあたっては、導入効果を定量的に評価するためのシミュレーションを実施しています。これは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が開発したHEMS(Home Energy Management System)をもとに開発されたものであり、お客様ごとに最適なシステム提案を行う際に活用しています。さらに、EMSについては、2025年度にピークカットに対応した「EW-EMS」の上市を予定しており、2026年度には蓄電池の劣化推定機能を追加した「EW-EMS ver.2」の市場投入を計画しています。

監視システム

Tuflong LLシステムには、遠隔監視システムが搭載されており、当社のサービス部隊が本システムのシステムの健全性や性能、経済性をチェックするともに、異常時は直ちに対応することが確認できます。上記EW-EMS Ver2と連携、蓄電池の劣化を予防し、設計通りの運⽤を⽀援することで、システム寿命の最適化を図ります。

今後の展開

当社はTuflong LLシリーズを中核とした再エネ蓄電システムのTuflongLLシステムを開発し、遠隔監視やEMSとの連携により信頼性を向上させています。今後は製品ラインナップの拡充やAIを活⽤した⾼度な運⽤⽀援により、DX‧GXに対応した展開を進めてまいります。

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